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高校野球開催真っ最中なので

以前サイトに掲載していた、高校野球にちなんだ掌編を晒してみます。
掲載時は2008年7月20日とありましたが、実際はもう少し前に書いたものを手直ししてアップしたと思います。

「続きを読む」よりどうぞ。

Eternity 第五章 059-2[志津]

(記事削除)

Eternity 第五章 059-1[志津]

(記事削除)

ネタバレボタン実装テストを兼ねて

2007年の夏に書いた掌編をアップ。
ご覧になる場合は、「読む」をクリックして下さい。

 楽しみにしていたユウちゃんとの七夕の夜のデートは、雨で延期になってしまった。
『次の晴れた晩に』
 そう約束を交わして、もう一週間。私は梅雨空を見上げて溜息を吐く。
 天気予報では、この後一週間先もユウちゃんとデート出来る日は無いようだ。
 生まれてきて十六年、梅雨がこれ程恨めしいと思った事は無いだろう。

「別に、晴れた夜じゃなくても、いいのに」
 小雨が降る中、ユウちゃんと二人並んで帰る道で、私は思わず愚痴をこぼしてしまった。一旦言い出すと、言葉は止まらなくなっていた。
「大体、何で晴れた夜でないとダメなの? 別に休日の昼間だっていいじゃない。私、拘らないよ。ユウちゃんと一緒なら」
 ユウちゃんの足が止まる。私もつられて止まった。
 薄闇色に染まる空の下、右手に川原、左手に土手。他に通る人がいない川沿いの細い道の上で、私とユウちゃんが向かい合う。
 何も喋らないユウちゃんに、段々気まずさを覚える。
 怒ったのかな。呆れたのかな。何か言って欲しい、でないと私、もう泣きそうだよ。

「一緒に」
 俯く私の頭上から、ユウちゃんの声が聞こえた。私はまだ顔を上げる事が出来ない。だって、涙を堪える私の顔って超変なんだもん。

「一緒に星が見たい」
 ぽつりと言ったユウちゃんの声。
 ――そんな理由で。
 私は腑に落ちない。

「は、建て前で」
「え?」

 私が答えた瞬間、ユウちゃんは私の腕を捉えた。不意の事で、私は驚き傘の柄から手を放していた。
 雨が頬に当たる。
 でも、直ぐにユウちゃんの胸の中へ収まっていた。

「うん。オレも拘っていなかった。ただ、きっかけが欲しかった。こうして抱き寄せる為の。星空の下なら、きっと上手く出来るって思っていた」

 それからユウちゃんの吐息を聞く。背中に回った手が、優しい感触で撫でていく。
 星空の下で抱き締められるのも、確かに素敵な事だと思う。だけど、小雨降る中、一つの傘で抱き寄せられるのは、もっと素敵だ。
 私は有頂天になって、こんな事を頭の中で思っていた。

(じゃあ、次の星空でのデートでは、キスへのきっかけになるのかな)

 その日から、梅雨明けが待ち遠しくて仕方が無かった。

end

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